まず、希少価値が高いほど本は高価買取となります。
一般的には以下の基準で希少価値が決まります。
・
年代が古くほとんど残っていないもの・
限定本など発行部数自体が少ないもの・
一般的な本であってもサイン本であるものなど
上記の基準のように、他人が持っていないものを所有することが、マニア・コレクターのステータスとなりますので、
そういった書籍は買取価格が高くなります。
それでは、それぞれある理由により買取価格が跳ね上がった例を紹介いたします。
[例1]:一見同じ本でも画像のF・W・クロフツ著「二重の悲劇」。
(左):表紙(右):背表紙
一見同じ本ですが、違いはカバーの背表紙の色が左側は「ねずみ色」で右側は「白色」。
左側の本は、ある一時期だけに作られた発行部数の少ない希少本となります。
マニア心をくすぐるんです。
[例2]:小さなシール次にF・W・クロフツの「フレンチ油田を掘りあてる」。
初版は1960年に発行。画像の本は1961年に発行された3版。初版の定価は110円でしたが、150円に定価を変更。
(左):表紙(右):よく見ると値段が変更されている
奧付頁の定価の上に「150円」の定価シールを貼りつけされた希少本となります。
これまた、なかなかお目にかかれないレア本です。
[例3]:有名作品の初版小学館のてんとう虫コミックスで今も発売されている「ドラえもん」の第1巻ですが、通常の査定は10円とかになります。
しかし、これが「初版」となると売値が数万円となりますので、査定額はいっきに跳ね上がります。
初版は色褪せや多少の汚れがあっても高値で取引されます
こういった人気作品の初版は買取価格が高価になる場合が多いので、要確認です。
[例4]:背表紙に注意角川書店の横溝正史文庫シリーズは通常カバーの色は黒地ですが、「八つ墓村」「悪魔の手毬唄」「獄門島」「悪魔が来りて笛を吹く」の4冊は、初版を含め初期に発売されたものは、カバーが白地になっています。
背表紙が白い横溝正史文庫シリーズ
黒地なら10円程度の査定額が、白地ならいっきにアップします。
[例5]:珍しい回の存在故・手塚治虫先生のブラック・ジャックですが、チャンピオンコミックスの第4巻に収録されていた「植物人間」は、差別的問題で途中から削除されております。
(左):表紙は他と変わらない(右):第37話に「植物人間」が収録されている
こちらも「植物人間」が収録されているか否かで査定額がどんと変わってしまいます。
以上、5つほど例を挙げましたが、どれも
同じタイトルでも査定額に雲泥の差がつく例でした。
上記の様な例は、アルバイトさんが機械的に査定をする古本屋では査定が難しく、本の知識がないと査定ができません。
長谷川書房は、長年培ってきた豊富な知識・経験を基に高価買取を致しております。